旅のお供

ファンタジー小説の傑作。「ヘブンメイカー」をレビューしてみた。

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ヘブンメイカー 小説 レビュー


ミステリーの鬼才・恒川光太郎氏によるファンタジー冒険小説第2弾「ヘブンメイカー」。

前作が面白すぎたあまり、今作はどういう展開になるのか少しドキドキしながら読み進めましたが、前作に勝るとも劣らず最高に面白い小説でした!

こちらも前作同様途中で止まることができないくらい面白いです。




『ヘブンメイカー』の特徴

ヘブンメイカー 本 イメージ

本作も前作に続き異世界ファンタジーを題材にした小説で、10個の願いを叶えることができるスタープレイヤーが主人公です。
しかし別の人物が主人公で、異世界とはいえ別の拠点・コミュニティが舞台なので、前作の知識がなくても楽しめる内容です。

設定内容は前作と同じであり、前作との微妙なつながりを感じられるので、前作を読んでから本作を読むことをお勧めします!

この本の特徴

  1. 独特な異世界の世界観
    前作に続き本作は異世界を舞台にし、独創的な世界観が描かれています。異世界の文化や神話が描かれており、新しい世界に引き込まれていきます。異なる民族性、社会性から生み出される多様な価値観が読み取れます。
  2. 人間の業の深さから魅せられるサスペンス要素の強さ:
    前作にもミステリー要素は盛り込まれていましたが、本作はより人間の闇の部分から生み出されるサスペンス要素がより色濃く描かれています。
  3. 異なる視点から描かれる物語の多面性
    本作は物語が複数の登場人物の視点から描かれているため、読者は様々な角度から物語を読み進められます。
    視点が変われば物事の善悪も見え方が変わり、ストーリ展開の複雑さがより増します。


『ヘブンメイカー』の要約

この本の要約

物語は、高校二年生の鐘松孝平と大学生の佐伯逸輝いつきの二人の視点から描かれています。
孝平はバイク事故に遭い、気づくと「死者の町」なる異世界に飛ばされてしまいます。
周囲の人々も異なる時代に何らかの原因で死んでしまった人たちばかり。
「死者の町」の住人としてこの世界を理解するべく探検隊が結成され、社会が形成されていきます。

一方、過去の片思いの女性と久々に再会した直後にストーカー男により彼女を殺害され塞ぎ込む逸輝。
ある日変な男にくじを引かされ、スタープレイヤーとして異世界に転生。
自分の理想の世界を思い描き、異世界を奔走します。

先住民との共存・争い、自分以外のスタープレイヤーとのかけひき、「死者の町」の真相。。
読み進めていくうちに明かされる新たな事実が、興奮の世界へ読者を引き込みます。


『ヘブンメイカー』の感想

前作の面白さに興奮が収まらない状態で続編にもすぐかじりついてしまいましたが、同じ設定でもここまで展開が異なるストーリー展開に圧倒。

死者の町に突然飛ばされながらも、自分たちで世界を創っていく!というひたむきな冒険心に溢れる孝平。
スタープレイヤーとして力を得るも、胸中の女性を理不尽に殺され不甲斐なさに打ちひしがれながら、
着々と自分にとっての理想郷を作り上げていく逸輝の物悲しさのコントラストが際立ちます。

サスペンスシーンのゾワゾワ感や、壮大なスケールの願いを叶える瞬間のワクワク感にあれよれよという間に異世界に入り込んでしまいます!


期待を超えてくる面白さ。。!終わってしまうのが悲しかった泣



『ヘブンメイカー』を読んだ人のレビュー

レビュー


ちなみに『ヘブンメイカー』のAmazonのレビューは4.5(5つ星中)と高評価です。


『ヘブンメイカー』はどんな人におすすめ?

こんな人におすすめ

  • 幻想小説やホラー小説が好きな人。著者の特徴であるホラー要素が色濃く描かれていて、少しゾッとする感覚を楽しめます。
  • 哲学的なテーマが好きな人。自身の願いをどのように使うか、その結果どのような世界が構築されるのか?と、読者に深い思考を促します。
  • (言わずもがなですが)「スタープレイヤー」を楽しんだ人。


『ヘブンメイカー』:まとめ

本作も臨場感に溢れていて全知全能の力を使える主人公の世界に没入してしまいます!
前作よりも人間のダークな部分も描かれていて、背筋がゾッとするようなシーンも盛り込まれていてこちらも見どころ満載です。

是非Netflixで最新の技術を駆使して映画化してほしいー!笑

既にまた読み返したいくらい傑作なので、是非一読することをお勧めします。


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